FC2ブログ
無実の始人
百合ん百合んな小説サイトwメインはリリカルなのは  苦手な方は華麗にターン
DATE: --/--/--(--)   CATEGORY: スポンサー広告
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
page top
あなたを探しに 4話







私の帰る場所






追記より、「あなたを探しに 4話」

最近メッセを始めましたww



**************
あなたを探しに 4話
**************





「…ティアナ、私なんともない?」
「はい、いつも通りです。」
「私には、何もなかったっていうことだね。」
フェイトの言葉にティアナは頷いた。


「でも…」
ティアナの申し訳なさそうな声。
「子どもたちを元通りにさせることはできませんでした…。」
俯いて、目を横にそらしながら残念な結果を口にする。

「それにあの人も救えなくて…」
さっきまでクロスミラージュを突きつけていた先を二人はみる。今、そこにはなにもない。ただ、少し湿った土が足跡の分だけ凹んでいるだけだ。
『アラジンのランプ』はすでにティアナが封印処理をかけて、フェイトの手の中。




「長い間執務官をやってると、人間の死に向き合わなくちゃいけない時がある。ロストロギア一つで世界が1つ滅びるなんてザラだしね。」
「でも…!」
ティアナが威勢よく喰ってかかろうとする。しかし、
「うん。でも…」
フェイトはティアナがこれから続けるであろう言葉を先に肯定した。そして、続ける。


「守ってあげたいよね。」



微笑みながらティアナを見ると、少し泣きそうな顔をしていた。


守ってあげられなかった悔しさからか、グッとクロスミラージュを握りしめる手に力をいれている。















「さぁ、帰ろう。」












***************






「ただいま、シャーリー。」
自動ドアがプシュッという音をたてて開く。フェイトは後ろにティアナを従えて、シャーリーの待つ戦艦のドッグへと戻ってきた。
「おかえりなさい、フェイトさん、ティアナ。ロストロギアは?」
「ちょうど移送隊がきてたから渡しておいたよ。」
「お疲れ様です。」
手を額にもってきて、軽い敬礼をするシャーリー。



「今回は被害が大きいからたくさん報告書書くことになるね。」
フェイトがそういうと、シャーリーとティアナは暗い顔をした。
報告書が増えることはどうってことはない。
しかし、被害の大きさに落胆の色を隠せないのだ。


実際、自分も子供たちを守れなかったことで素直に落ち込みたい。
けど、このチームをまとめる人間としてしっかりしなければ…。
「頑張ろう?」
報告書的な意味でも、精神面的意味でも。
「「はい。」」
「この事件が終わったら休暇だし。」






ふと、昔なのはにと交換したリボンと同じ引出しに入った指輪を思い出す。
この航行が終わったらあの指輪を渡そう。
この船に乗るときからそう決めていた。
渡すシチュエーションもいろいろ考えたけど…やっぱりいつも通りの飾らない自分で格好なんかつけずに、家で渡そうと思う。
ヴィヴィオの前で、なのはにプロポーズして…それで、これからちゃんとヴィヴィオのママになるんだって教えてあげたい。

この事件が終われば指輪を渡すことができる、でもだからこそ逃げたいという気持ちが早く終わらないで欲しいと思っていた。



「じゃぁ、作業始めよう。」
すると、通信が入ってきた。
「はい?」


通信先は聖・ヒルデ魔法学院。



(どうしたんだろう?)



ヴィヴィオになにかあったのだろうか?
ハラハラする気持ちを抑えて通信に出る。



「あ、ハラオウンさんですか?ヴィヴィオさんの担任のブラウンといいます。」
「いつもお世話になっております。」

まずはご挨拶。ヴィヴィオはただでさえ特殊な子だから、先生も苦労してると思う。
魔力の大きさだって、六課のあの事件の時に跳ね上がったし…



「ヴィヴィオになにかありましたか?」



そういってふと気付く。
こういう連絡はまずなのはにいくはずだ。仕事中だからって子供の緊急事態かもしれないときに通信を拒否するなんてありえない…。

つまり、なのはに緊急招集がかかったか、もしくは…







(なにかあった…?)










心臓の音が早くなる。





「あの、ヴィヴィオさんがですね…」
「はい。」

心臓が体を震わせる。









「急に記憶障害を起こしまして。」











「記憶障害?」

もしかして、聖王のころの記憶がさらに戻ったのだろうか?
ときたま自分も急にアリシアの頃の記憶が鮮明に蘇るから、ありえないことではない。

「それはトップシークレットに関わることでしょうか?それなら守秘回線に切り替えますが?」
機動六課のうけもったJS事件は今でも秘密が多い。
とくにヴィヴィオやレジアス中将の関連の情報は固く守られている。

「いえ、関わることはないはずです。」

学院の先生には万が一のため、情報の一部を公開している。
騎士カリムや、シスターシャッハのお墨付きの先生だから、なのはとフェイトも安心してヴィヴィオをまかせられていた。





「現在、高町さんの体調がよろしくないということでこちらに通信させていただいたのですが…」





サーっと、血の気が引いていく感じがする。












(ナノハニ ナニカ アッタ…?)
















フェイトのなかで、さっきの目標が言っていた言葉がリフレインされる。








『世界で一番の苦しみを、金髪のあいつに味あわせろ!』








まさか、2人をなにかしらの形で呪い殺すつもりなのだろうか?


そう考えてやっぱり打ち消す。
『アラジンのランプ』の禁則事項に人は殺せないとあることを思い出した。
でもなにかしらの形で、ランプの願いが2人に影響を及ぼしている事かもしれないことには、変わりないだろう。









(とりあえず、まずはヴィヴィオだ…)

「で、一体どういったものでしょう?」
「あのですね…」


唾をゴクリと飲み込む。



「授業中急に泣き出しまして…、それは今もずっと泣き続けているのですが…。それで、どうやらハラオウンさんのことがどうしても思い出せないらしいのですよ。」




「…私をですか?」





頭が急に真っ白になる。








鳥肌が立ち、寒くもないのに背すじが凍った。



「はい、他の方々ははっきり覚えているらしいのですが、ハラオウンさんだけ…。」




「ちょっと、ヴィヴィオをだしてもらっても?」
「あ、はい。」
担任の先生から画面が切り替わる。
映っている風景が変わって、現れたのは金髪の愛娘。
目を真っ赤にし、うつむきながら泣いている。



「ヴィヴィオ、フェイトママだよ?」
画面越しに語りかけると、ヴィヴィオは顔をあげた。
その横から顔は映ってないが、「ヴィヴィオちゃん、ハラオウンさんだよ。」と担任の先生の声がした。



しばらく、不思議そうにこっちをみて、
「…やっぱりわからない…。」
ヴィヴィオはしょげたように俯く。















「あなた、誰ですか?」















赤と緑の両目が初めて会う人を見るように、こちらをみてくる。




フェイトの心の中で何かが崩れた。



「何言ってるの…ヴィヴィオ。わ、私フェイトママだよ。」




嘘だと言ってほしい。自分の存在を否定しないでほしい。


すがるような声で、ヴィヴィオの中の自分を求めた。








「ここに…いる人ですよね?」


そういって、ヴィヴィオは定期入れの裏に入っている写真を見せる。
なのは、ヴィヴィオ、フェイトの家族写真だ。
そして、またさびしそうな顔をした。


「ごめんなさい…。」


その言葉がすべてを表していた。

心の中にドロドロしたものができる。










「「フェイトさん。」」
後ろにいたティアナとシャーリーが呼んだ。

「行ってきてください。もしかしたらこれはさっきの事件の続きかもしれません。」
「ある程度報告書はまとめておくので…。」
2人の優しさに少し泣きそうになる。
「ありがとう、すぐ行ってくる。」
2人にそう告げて、もう一度フェイトはモニターと向き合った。
「ヴィヴィオ、今すぐいくから。先生、今から伺っても?」


画面がヴィヴィオから先生へとうつり変わる。
「はい、どうぞ。というより、聖王教会の附属病院に運びますので、そちらにおこしください。」
「了解です。」
通信をこちらから切る。








(…ヴィヴィオが私のことを忘れてる?)








起きたことが頭の中で整理できない。
「はぁ~。」
考えても考えてもよく意味がわからず、思わずため息がもれた。









「ごめんちょっといってくる。」
心の中でいろんな物を引きずりながら、執務官の制服を正して転送ポートへと足を向ける。
ティアナとシャーリーが心配そうな目で見てきたが、できる限りの笑顔で二人に「大丈夫。」だと強がった。
きっと、内心はバレバレなのだろうが…。













と、もう一度通信が入る。


今度は…ヴィータから。



(なのはのことかな?体調悪いっていってたし…)



同じ隊に所属しているヴィータが私に連絡してきてもおかしくはない。
9歳の頃から知合いなのだから、連絡のしやすさでは戦技隊のなかでは一番であろう。




「はい、フェイトです。」
「おぉ、あたしだ。」
「なのは、調子悪いんだって?」
さっき、手に入れた情報を早速聞いてみる。
「あー…、うん。」
歯切れの悪い返事。ヴィータは難しそうな顔をする。
まだ、なにか現状を把握しきれていないような雰囲気だ。




「なんか、なのはが急に泣き出してさ…今もずっと泣いてるんだけど…。」




これは、デジャビュだろうか。
さっきも、同じようなことを聞いた気がする。





(いや、デジャビュなんかじゃない。)





はっきり、さっきも同じ内容を聞いた。これは、二回目だ…




心拍数が跳ね上がっているのがわかる。



「なんかな、お前のことがよく思い出せないんだって…ありえねぇだろ?」

冷や汗が額を伝う。
泣き出したい…なんてもんじゃない。


心の一番大切なものを抜き取られた感じがして、絶望が体を侵食していく。




「聞いたら、なんかヴィヴィオも同じ事になってるらしいし…なにかあったのか?」

…あった。
やっぱり、ランプの願い影響だ…


フェイトの膝は力をなくし、ガクンとその場へ膝をついた。

















「なのは…なのはをだして…。」















言われることは、自分を傷つける言葉だとわかっていても、わずかな希望をかけたい。
なのはの中の自分がいなくなるなんて、信じられない…




「わかった。」
通信の画面は、ヴィータからなのはに映り変わった。





なのはは、手を目にあててヒックヒックといいながら泣いている。

「なのは…。」

呼びかけると、腫れた目でなのははこちらを見上げた。


「わかる…?私だよ…?」





フェイトは優しい声で語りかける。「何言ってるの?フェイトちゃん。私の恋人を忘れるわけないじゃない。」と、言ってくれることを願って…

















「あなたが…フェイトさん?ごめんさい、思い出せないんです…。」















帰る場所がなくなった気がした。









スポンサーサイト
[ TB*0 | CO*3 ] page top

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する
● 管理人のみ閲覧できます
| | 2008/08/29(金) 00:59 [EDIT]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
● 管理人のみ閲覧できます
| | 2008/08/29(金) 14:40 [EDIT]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

吉野 | URL | 2008/08/30(土) 21:42 [EDIT]
>shino様♪
こんばんは~( *´∀`)ノシ 2回目のコメントありがとうございます><エヘヘ~☆
そして、いつでもコメント大歓迎ですよ~☆
フェイトさんがいたくなってますね~^^;べ、別に順番ってわけじゃないんですよ?!
みんなフェイトさんを忘れてしまったら話が進まな…(ry
ゲフンゲフン、こっちの方がおもしろいかなぁ~と思って☆(フレッシュスマイル
そうですね、やっぱりフェイトさんの中では2人を大切に思っている気持ちが強いので、かなりのショックなんだと思います><
基本、家族思いなので…

いえいえ、素敵なコメントありがとうございます><長いのをもらえるととても嬉しいのですよ(`・ω・´)ノデレデレなのですよ!
今後も応援お願いします><

素敵コメありがとうございました~♪


>魔ぎゅなむ様♪
えぇ!?∑ 小悪魔ぁあ?!ウーッウーッ小悪魔(゜∀゜)。。0(このネタ通じるかな…?
待って!逃げないでください!!
ダダダッ
トゥッ☆
グワシ!
確保~♪www
さて、ちょっと吉野とお散歩しましょうか(ニッコリ☆

フェイトさんかわいそうですね、どうしましょうか?ww
と、とりあえず、わ、笑えばいいと思いますよ!(コラ
今回のラストは…すでに決まっています!さぁ、どうころがるかお楽しみになさってくださいねwww

応援ありがとうございます~><うちもがんばります!!最近、魔ぎゅなむさんところには携帯で通っているので、携帯の画面ががピンク色なのですよwwwまったく、どうしてくれるんですか!(コラ ニヤニヤしちゃうじゃないですか!!(コラコラ

素敵なコメありがとうございました♪
P.S本にさせるのなら、一番最初の長編がいいです!(大切なことなので2回目言わせていただきましたww

TRACK BACK
TB*URL
Copyright © 無実の始人. all rights reserved. ページの先頭へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。