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無実の始人
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DATE: 2009/05/04(月)   CATEGORY: 短編なのフェ
いや、もう本当にすいません…
もう、大変申し訳ないといいますか…
更新するといってなんたるありさま。この吉野、切腹覚悟でお詫び申し上げます。
ご心配をおかけしてすいませんでしたoyz

一難さって、また一難。
あの記事を更新してから、再びさらなる山がやってまいりまして…
リア充というやつですね、嬉しいことではあるんですが。PCに触れる時間が本当に減ってしまいました><

また時間をみつけてコツコツ更新したいです((汗


ちなみに今回の短編ででてくる場所は本当に実在します。おヒマでしたらググってみるください(*´∀`*)
短編なのフェSS”一緒に鳴らす鐘”は追記からどうぞw





中学三年の6月。その地域の中学校はもっぱら修学旅行の話題で持ちきりであった。
もちろん、聖祥大附中も例外ではない。
フェイトの右にその話題で騒ぐ女生徒達、左には重い雨雲が漂っていた。
頬杖をつき、何も変化のない風景をみて、ひと際暗いため息をつく。

修学旅行…それは一大告白イベント。はやてや、アリサ達に「いい加減、なのはとはっきりしないと」と先の休憩時間に釘を刺されたばかりである。

HRで修学旅行の説明中に、盛り上がったやかましい女子生徒達を叱る先生を横目に、今日も空席のままの机をチラ見した。
なのはの事は好きだけど…
(今はできっこない…なのはも仕事で忙しいんだし)
だったら、なおさらでしょ?今、告白しとかないと、これから忙しくなる2人が会えるヒマなんてなくなるじゃない。そうアリサにツッコまれる自分が意図も簡単に想像できる。
本当に言ったら怖そうだし、黙っていなければ。



「ハラオウンさん。ハラオウンさん」



「え、あ、、はい! 」
急に担任に呼ばれ、勢いよく立ちあがると、話を聞いていなかったな、と笑われ、クラス全体にも波が伝わっていく。
肩を縮め、軽めに顎を落とし、すいませんでしたと言ってから着席。
「今日の話、高町さんに伝えてほしかったんだけど…その分じゃ聞いてなさそうだし…」
「あ、いえ!大丈夫です!初めの辺りは聞いてました!!」
言った瞬間、先生の苦笑いと、クラスの笑い声が湧いた。
「正直でいいことっ。でも、話は最後まで聞いてなさい。朝食前に有志の早朝ハイキングが増えたからね、冊子についてないけどそういうのがあるから」
「え、あ、早朝ハイクって…どこいくんですか?」






   ***






「ラバーズヒル?」
目の前のなのはの指は、冊子の最後に着いた自由散策用の地図を広げて必死にその場所を探し回る。
フェイトのがそれよりも先にその場所を示すと、なのはは赤ペンを筆箱から取り出してグルグルと印をつけた。
「大体、ホテルから片道10分くらいなんだって。起きれた生徒は6:45にロビー集合だってさ」
「おっけー」
夜もふけた、なのはの部屋。仕事が終わって帰ってきたなのはの家にフェイトがお邪魔して、連絡事項を伝えたり宿題を一緒にやっていたところだ。
今はちょうど6時間目にあったHRの連絡中。

「ところで、ラバーズヒルってどんなところなの?」
先生の話によると、海がキレイに見える山のてっぺんに、『幸せの鐘』っていう鐘が置いてあるらしい。その鐘を2人でならすと、一生仲睦まじくいられるという噂のある場所。修学旅行に行くのはどうかと思うが、そこからの景色は素晴らしいということで、今回企画に盛り込まれたそうだ。

話している最中、自分が嬉しそうだなんて悟られないよう、必死に冷静を装っていた。
反応がどうしても見たくて、彼女にチラリと視線を流すと、そうなんだ、と再び顔を落として資料をみるなのはの顔は、すこし口元が上がっていた。
今、おんなじことを考えてるのかな?なんて、彼女の動作に期待してしまう。


「でも、なんかそのすぐ横に大きなお地蔵さんがあるらしくってさ。なんか、変な取り合わせだよね」
彼女に笑ってもらおうと、いやこの空気をごまかそうと、面白い話題を振ってみた。
案の定彼女は笑ってくれたけど、いつもより反応が遅い。
たまたまの偶然かもしれないのに、一々鼓動が大きくなり、体が火照る。思考回路はアサッテの方向へつながって、一体今何を言うべきなのか、絡まったイヤホンのようにグチャグチャになっていた。
「あ、後は、えーと…なんか、近くのフェンスに南京錠がたくさんかけてあって、恋人二人の名前が書かれてあったり」
そこまでいって、急に言葉を切った。しまった、墓穴を掘った。
(これじゃ私、なのはに期待してるようだ)
いや、実際期待はしているけれど。本人の前でそんなことがはっきりと伝えちゃいけないのが常というものだろう。
何にも言えないような空気が二人の間に漂って、時間だけが無駄にすぎていく。


「と、とりあえず、そういうのがあるから。HRで言ってたのははそんなくらいだったかな」


無理矢理話題を終わらせて、宿題の続きをしよう、とフェイトはワークをとりだしてページをめくり始めた。
いきなり話題が切られて少しキョトンとしていたなのはも、「そうだね」と数学のノートに目を落とし、シャープペンを筆箱からとりだして、机に向かう。
そのまま筆の動かない彼女に気付かず、フェイトは悶々と当日のことにばかり気がいってしまっていた。
できればでいい…



(なのはと二人で鐘を鳴らしたいな)






   ***









ホテルの裏山の山頂、鎌倉の大仏ほどありそうな、頭部が異様に大きい仏像はたくさんの緑に囲まれていた。その足元、ある程度ひらけたスペースの隅にリースのようなラバーズヒルへの入口がある。
それをくぐると、まるでそのまま海へと飛んでいけるのではないかという、少し突き出たコンクリート作りの場所が”恋人たちの丘”、通称ラバーズヒルだった。
その最先端に、鐘が捕まえてある鳥かごのようなものが存在する。『幸せの鐘』だ。


早朝から、ガヤガヤとうるさいほどの人数が、ラバーズヒル入り口前のスペースにごったがしていた。
多少人はいたとしても、人がある程度はけた時に二人きりで鳴らすのを計画としてきたフェイトにとって
(ちょっとこれは多い…かな)
という人数。ざっと70人はいる。
朝とは思えないほどの重いため息が、魂が抜け出るように口から吐かれた。

「ほんま、たくさんきたなぁ」

身長の高いフェイトの肩に、頑張って肘を置いてはやては寄りかかってきた。その隣には、アリサとスズカもいて。
この三人が固まっているとなると、やはりプレッシャーをかけにやってきたのだろう。首をそちらにむけるのがとても怖い。
「修学旅行の日程じゃこのタイミングが一番だと思ってたけど…これじゃ、告白どころじゃないわね」
「記念写真待ちだけでたくさんいるし…」
ご愁傷様というように二人が苦笑いして、今回は諦めた方がいいと遠まわしに伝えていた。予想外の事に少し驚いたけれど、誰がどう見ても今回は告白チャンスではない。
「さすがに私らも、大勢の前で堂々と告白なんてことは強制せえへんて」
「ぜ、絶対そんなことできないから!」
半分涙目のフェイトに、いたずら半分のはやての笑顔。


「で、肝心のなのはちゃんは?」
キョロキョロと周りを見渡すスズカの目線を、緑で包まれた遊歩道のような場所で記念撮影に参加している彼女へと、指先で案内した。
時空管理局に勤める3人はいつも学園の人気者というか、滅多に写真なんて一緒に撮ることのできない人として、撮影を頼んでくる人が多い。特にこういった行事では。
朝からなのははその集団に捕まったわけだ。
「当人も忙しそうやし、これじゃ余計と無理だわ」
アリサの口からもため息がもれて、フェイトと同じように諦めていた。
(一緒に…鐘もならせないのか…)
『幸せの鐘』の前で鳴らすふりをして写真を撮る同級生達に、羨望の眼差しを送ってから、また肩を落とす。

「まぁ、まだ修学旅行はこれから…って、あと数時間だけだけど、機会はたくさんあるはずよ。テンションあからさまに下げないの」
額をこづき、まるでどこかのお母さんのように説教してくれるアリサ。
仕事が終わった後のような顔をしていた自分の頬を無理矢理ひっぱり上げようとさえして、フェイトは全力で遠慮させてもらった。
と、そこに…
「あ、あのハラオウンさん、八神さん。よければ、一緒に写真撮りませんか」
去年まで同じクラスだった女の子たちがインスタントカメラと共にやってきた。おずおずと聞いてくる彼女達にはやての即決でだした答えはOK。
フェイトはというと、一度なのはの方を確認していたが、はやてに「今はなのはちゃんも手が空いてへんし、気にせんと撮ってええんやで」と、腕をひっぱってカメラの前に並ばされた。
こうなってしまうと、この後どうなるかなんてわかっている。記念撮影のはしごであった。










「みなさん、集合! そろそろ時間なのでホテルに帰ります」
なのはと喋ることすらよりも、悲しい終了のかけ声の方が先に広場に伝わった。
同時に、そのまま色んなグループの撮影会にひっぱりだこだったフェイトは、やっと忙しさから解放された。なのに、燃え尽きたように動く気配もみせず、最後に撮影していた場所でただ呆然と立ちすくんでいた。
最後に一度だけ、近くで見るだけでいい。
今更になって手の届かなかったラバーズヒルの鐘の方に流れに逆らいながら歩み寄る。

行く先では、カランカランと乾いた音を響かせて、最後まで残っていた観光客のために鐘は鳴っていた。

ひと際、残念な気持ちが肩の重しになり、楽しそうにと引き揚げてくる同級生を少し恨めしさを込めて見ることしかできない、なのはと一緒に鐘を鳴らすはずだった時間は返ってこないのだ。


大きな声を出し、先生がすでに出発しだしていたため、徐々にラバーズヒルに立ち込めていた活気がなくなっていく。
それを尻目に、少し寂しいかな、なんて思ったけれど、フェイトは一人、ラバーズヒルへの入口をくぐった。最後尾を歩く先生はフェイトを見落としたのだろうか、咎める声も背中にせず、騒がしい音も次第に遠ざかっていく。

まだ少し肌寒い空気が、新緑の木々をなでて、年頃の女子のようにざわめく。『幸せの鐘』の先に広がるのは蒼い海。
この鐘を鳴らしてたら、一体どこまで届くのだろう。
黙って金の鐘を見上げると、太陽の光を浴びて輝く外側に対して、内側はさびがようやくわかる程度の薄暗さだった。今の自分の気分にそっくりだ。
とりあえず、油性ペンほどの太さの白い綱を持ってはみたが、鐘を鳴らしてみる気にはなれない。なんというか…一人で鳴らしたら負けな気がする。
(なのは…)








「よかったら、一緒に鳴らしませんか」







ふと背中に、聞きなれた声がかかった。何千、何万回も聞いてきたくせに、今でもその声に一瞬で体が熱くなる。
振り向かなくてもわかっていた、体がその人に気づいているから。
「なのは」
自分はどんな笑顔で迎えることができたのだろうか、振りかえると彼女のポニーテールが海から突き上げられた風に舞っていた。
「こっそり残ったのはフェイトちゃんだけだと思った?」
いたずらっぽく、彼女が笑う。
「うん」
帰る列の最前にいるのかと思ってたよ。

なのはは、まだ少し眠そうな目で笑うと、フェイトの綱を挟んだ隣へやってきて、その綱を握ったら怪我をしてしまいそうな、やわらかそうな指で握る。
「さっきの時間、一緒に鳴らせなかったからさ」
で、一番最初の問いに戻るというわけだ。
声で返すなんて無粋なことはしない、眼でただ合図を送るだけ。
一緒にその綱を引っ張るタイミング。




カランカラン







二人がいつまでも仲睦まじくいられますように。
まだ親友の二人がために鐘は鳴る。


















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COMMENT

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● ここは
なかぷ~ | URL | 2009/05/04(月) 23:55 [EDIT]
旅行で行った事があります。
愛知県蒲郡市ですね、確か。
皆で鳴らしたのを覚えています。

男ばっかり6人でw

吉野 | URL | 2009/05/06(水) 21:29 [EDIT]
>なかぷ~様♪
おぉ!行かれたことがあるのですか!!
はい、正真正銘、蒲郡です!!
ネットで実際行った人に読んでもらえるなんて…
かなりの確率ですね^^^^

ご友人の方たちとだったんですか(*´∀`*)
次行かれる時は、なのはさんかフェイトさんのフィギュアをもっtry(殴

素敵コメントありがとうございましたww
● 管理人のみ閲覧できます
| | 2009/05/06(水) 21:48 [EDIT]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

吉野 | URL | 2009/05/07(木) 23:11 [EDIT]
>なるほど…様♪

本当にすいませんっ<(_ _)>まじで、フェイトさん並に忙しかったですwwwwww

そうなんですよww周りは「あいつらもうラブラブじゃん」ってまるわかりなのに、当事者たちはキュンキュンの片思いやってるつもりなんですよねwwwww

んー…どっち書いてほしいですか?wwwwコメント欄でも連絡いただければ書きますよ(*´∀`*)どっちもおいしくて決めれません><

素敵コメントありがとうございました♪

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